幼馴染「いい加減、私たち付き合ってるってことにしない?」

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tochittan

tochittan (tochittan)


幼 「男ってさ、恋愛経験あるの?」 男 「一度告白されたことはあるけど、それだけかな」 幼 「そうだよね、私が知ってる通りだ。私にバレずに誰かと付き合えるわけないもんね」 幼 「私も何回か告白されたことあるけど、フっちゃった。そんなに深く知らない人に時間を割くより、男といるほうが楽でいいなって思って」
男 「それでまた、なんで付き合ってることにするなんて言い出したんだ? 流行りのニセ恋人が必要なのか?」 幼 「そういうわけじゃないけど、私たちの関係って、一般的には付き合ってるって言うんじゃないかなって、悶々と考えてたわけさ」 幼 「まず、今の状況! かわいい彼女が夕飯を振る舞ってるのと何が違うんだ!」 男 「自分でかわいい言うな」ペシッ 幼 「あたっ まぁまぁ。それから、普段のお出かけ! お互いの服を選び合うとか、もはやデートのド定番じゃん!」 男 「それはもう、いつものこととしか……」 幼 「それだよそれ! 恋人っぽい行為が日常になっている! つまりもう恋人じゃないか!」 男 「えー」
幼 「思えば一緒に生きてきて19年。生まれたときからお隣さん」 幼 「毎日お互いの家を行き来して、寝る前まで男の部屋に入り浸って」 幼 「中学生になっても、高校生になっても、体は大きくなっていくのに、関係は全然変わらず、一緒にアホなことしてさ」 幼 「そして同じ大学に入って、一人暮らしをはじめて。でも寂しいから毎晩男の部屋で遊んで」 幼 「寒いだの寂しいだの理由をつけて、手を握ったり、ハグしたりもしてさ」 幼 「それでいて、まわりから揶揄されると『付き合ってない!』ってハモったりして」 幼 「そんな気楽な関係が大好きで、ずっと続けばいいなって思ってた」 幼 「でも、これからの人生で、誰かと恋人関係になって、結婚することになるんだなって考えたら、あれ?って思ったの」 幼 「自分が恋愛しているところを想像できなかった。男以外の誰かと一緒に生活するなんて考えられなかった」 幼 「それで、私にとって男ってどんな存在だろうって考えたの。結局、一緒にいると楽しい、温かい、私の人生に不可欠な人……って、ちょっと恥ずかしいけど」
幼 「ねぇ、男は、私のことどう思ってるの?」 男 「そ、そうだな、いきなり聞かれると困るけど、でも幼がこうやって毎日来てくれなかったら、きっと寂しいって思う」 幼 「それだよ! 一緒にいたいって思う相手が、恋愛的な意味で好きな人じゃないのかなって、そう思って、今日こんな話をしてみたの」
幼 「きっと私たちは、好きになって、告白して、付き合って、って過程を全部すっ飛ばして、あまりにも近い関係になっちゃったんだよ」 幼 「つまりさ、私たちはカップルの上位互換なんだよ。だから『付き合ってるの?』って聞かれたら、YESと答えていいんだよ」 男 「言いたいことはわかった。でもそれってさ……」 幼 「やっぱり、気づいちゃった? というか封印してたのを思い出しちゃった?」 男 「ああ……。俺で、いいのか?」 幼 「いいよ。大人のキスでも、えっちなことでも、男なら嫌じゃない」 幼 「私も男も、ずっとお互いが性欲の矛先として向かないように意識してきたのはわかってる。でも、それも今日でおしまい」
幼 「長かったね、恋人まで、逆戻りするの。でもこれで、私からのメッセージ伝わったでしょ?」 男 「えっ? 他に何かあったか?」 幼 「言ったじゃない、誰と結婚するんだって」 男 「あっ」 幼 「というわけで、結婚を前提にお付き合いしてください!」

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